「福岡市動物の愛護と管理推進協議会」の委員として、福岡市のペットの災害対策について提言を行ってまいりました。この協議会は、「人と動物との調和のとれた共生社会」の実現を目的とし、学識経験者、動物愛護に関する法人、動物愛護団体、そして行政関係者で構成されています。

以前の協議会では、福岡市が試験運用した「ペット同行避難専用避難所」の運用結果について報告を受けました。結果として、予想通り利用者はほとんどいませんでした。この状況に対し、私はかねてより指摘していたように、「ペット同伴者専用避難所に注目が集まることで、かえって本来考えるべき各指定避難所における具体的なペット受け入れ方法の意識が薄まるのではないか」と危惧している旨を伝えました。

全国的な課題としても、防災基本計画、地域防災計画、環境省のガイドラインに明確に記載されているにも関わらず、各指定避難所の運営者がペット同行避難について十分に把握していない現状があります。福岡市の地域防災計画には、「指定避難所における愛玩動物の受け入れが円滑に行われるように」と記載されていますが、各指定避難所運営者が同行避難の必要性等を本当に把握しているのか、という問題提起を行いました。

そして、この現状を打開するためには、避難所運営者への丁寧な説明と、危機管理部局との緊密な連携が不可欠であると強く訴えました。災害時にペットと飼い主が安心して避難できる体制を築くためには、自治体内部の連携強化と、現場への具体的な情報の浸透が何よりも重要です。今後も福岡市のペット防災の推進に貢献してまいります。

https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/seikatsueisei/shisei/100611.html

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