
【活動報告】宮崎県獣医師会主催「ペット防災ってなーに?」活動報告 2024年(令和6年)2月
2024年(令和6年)2月18日、一般社団法人宮崎県獣医師会様よりお招きいただき、宮崎市男女共同参画センターにて飼い主の皆様に向けた公開講座「ペット防災ってなーに?」の講師を務めました。
ペットの安全を確保するためには、医療の専門家である獣医師会や行政機関と、実際に動物と暮らす飼い主とが同じ問題意識を共有することが不可欠です。
本記事では、ハイブリッド形式で開催された本セミナーの様子と、過去の災害現場の教訓から見えてきた「飼い主の責任」のあり方についてご報告します。
会場とオンラインのハイブリッド開催による啓発活動の広がり
今回のセミナーは、会場での対面参加とZOOMウェビナーを通じたオンライン参加のハイブリッド形式で実施されました。
情報を必要としているより多くの方々に、場所の制約を超えてアクセスしていただくためです。
当日は一般の飼い主の皆様をはじめ、獣医師の方々、自治体職員の皆様、さらには鹿児島県の動物愛護推進協議会の方など、広域かつ多様な立場の方々にご参加いただきました。
異なる立場の関係者が一堂に会し、同じ情報を共有することは、地域全体におけるペット防災のネットワークを構築する上で非常に有意義な取り組みとなります。
過去の震災から学ぶ「自分ごと」としての災害対策
講演の核心として、熊本地震、そして記憶に新しい能登半島地震における飼い主とペットの「現実」についてお話ししました。
災害発生時、社会のインフラが機能不全に陥った状況下では、平時の備えが欠如しているとペットの命を守ることは極めて困難になるからです。
私は現場で目にしてきた事実を交えながら、「災害を自分ごととして考える大切さ」を繰り返しお伝えしました。
ペット防災とは、単に防災グッズを買い揃えることではありません。
いつか必ず起こる災害に対して、飼い主自身が「自分の家族をどう守るか」を思考し、具体的な行動に移すことが何よりも求められています。
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専門機関や行政との情報交換と連携の意義
講演の前後や休憩時間を利用して、宮崎VMAT(災害派遣獣医療チーム)の皆様や自治体職員の方々と、行政によるペットの災害対策について直接意見を交わす機会を持ちました。
効果的な防災体制を構築するためには、現場の最前線で活動する我々民間団体と、公的な支援の枠組みを担う行政・獣医療関係者との密接な連携が欠かせません。
この場では、能登半島地震の現地の状況についての最新の情報交換も行われました。
こうした平時からの顔の見える関係性と情報共有が、いざという時の迅速な連携対応を可能にする確固たる基盤となります。
セミナー参加者の皆様から寄せられた声(アンケートより)
今回のセミナーでは、参加された皆様から非常に熱心で具体的なご感想をいただきました。
災害を「自分ごと」として受け止め、行動を変容するきっかけとなった生の声の一部をご紹介します。
「防災についての情報提供だけでなく、飼い主には本当に自分のペットを家族のように扱い災害を自分事として考えてほしいという強い想いも感じ取れました。私自身も3.11を経験した身ですが、防災について熱弁してくださる方をお会いする機会がなかなかないので、今回は改めて自身の経験した被災の記憶を思い起こし、現在の防災について見つめなおすきっかけとなりました。貴重なお話をありがとうございました。」
「調べることは簡単。それからちゃんと実行するか!口では『しないといけないな~』と言いつつ、何もしていないのが現状です。先生が仰った『自分ごととして考える』大事な家族なので。早速準備します。動きます!!とても勉強になりました。」
「日頃の備えが大事。ペット、かわいいがるだけじやなく、その命への責任を強く意識しました。人間用防災グッズと同じようにペット用も準備中です。」
「ペット防災はもちろんですが、災害に対しての意識を高くする良い機会となりました。今日帰ったら中身を確認してきちんと準備をしようと思いました。講師のリアルな体験談、写真を交えての説明が現場を想像するのにとても役立ちました。友人知人に今日の話を伝えていこうと思います。」
平時からの適正飼養がペットの命を守る唯一の方法
アンケートの回答からも明らかなように、ペットの災害対策の本質は「動物と暮らす飼い主の責任」を果たすことにあります。
日頃からの健康管理、基本的なしつけ、マイクロチップの装着といった「適正飼養」の徹底が、有事の際の同行避難を可能にし、避難所でのトラブルを未然に防ぐ土台となります。
当法人はこれからも、専門的な知見と現場の現実に基づき、飼い主の皆様が具体的な行動を起こすための啓発活動を継続してまいります。貴重な機会を与えてくださった宮崎県獣医師会の皆様に、心より感謝申し上げます。
【実践的な知見に基づくセミナーのご案内】
NPO法人ペット防災ネットワークでは、実際の被災地支援で得た経験とその後の検証に基づき、現場で真に役立つ「実践的なセミナー」を提供しています。
自治体、飼い主、ボランティア、そして事業者の皆様、それぞれの立場に最適化したプログラムの詳細は、以下の案内ページよりご確認いただけます。
[自治体・飼い主・ボランティア・事業者向けセミナーの概要説明]
[これまでの開催実績・検証に基づく活動記録の一覧]
私たちの知見を、皆様の地域や組織における確実な備えにお役立てください。










