セミナー報告

熊本地震の教訓から学ぶ、サポーター限定ペット防災セミナー
昨日2025年7月15日、NPO法人ペット防災ネットワークは、日頃より私たちの活動を支えてくださっているサポーターの皆様を対象とした限定オンラインセミナーを開催いたしました。
今回は、2016年の熊本地震において、最大の避難所の責任者の方を講師にお招きし、発災直後からペットと共に避難してきた方々をどう受け入れていったのか、そのリアルな体験をお話しいただきました。
■ペット受け入れの裏にあった「避難所コーディネート」の重要性
セミナーでは、発災直後の混乱した状況の中から、時系列でペットの受け入れだけではなく、運営全般について避難所の様子を詳細に語っていただきました。
注目すべきは、避難所が開設されてから非常に早い段階で、運営側が専門家と連携し、ペットの受け入れについて具体的な協議を始めていたという事実です。
これを可能にしたのが、避難所全体の情報を集約し、各所と調整を行う「避難所コーディネート」の機能でした。ペットの受け入れは単なる動物の問題ではなく、避難者全体の生活環境や衛生管理に関わる、避難所運営そのものの課題です。だからこそ、全体を俯瞰し調整する役割が不可欠だったと、講師は強調されました。
■「動物を排除することは、命を選別すること」
今回のセミナーで特に印象的だったのは、「動物を排除するということは、そこにいる命を選別することになり、その次に排除されるのは誰になるのか」という、講師の重い問いかけでした。
災害時、動物がいることで様々な意見が出ることは事実です。しかし、動物を理由に人を社会から排除する前例を作ってしまうことの危うさ。ペット防災は、動物愛護の視点だけでなく、誰もが安心して避難生活を送れる社会を作るための、重要なテーマなのだと改めて痛感させられました。
■あなたも、ペット防災の学びを深めませんか?【サポーター募集】
NPO法人ペット防災ネットワークでは、今後もサポーター限定で、このような専門的で深い学びの機会となるセミナーを企画・開催してまいります。
私たちの活動は、皆様からのご支援によって支えられています。ペットと人が共に安心して暮らせる社会を実現するため、あなたもサポーターとして私たちの活動に参加しませんか?
ペット防災の知識を深めたい方、私たちの活動に共感してくださる方のご参加を心よりお待ちしております。
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