
【活動報告】:福岡県「ワンヘルスフェスタ2023」ペット防災セミナー活動報告
2023年(令和5年)11月3日および4日、福岡県営中央公園にて開催された「ワンヘルスフェスタ2023」において、ペット防災セミナーの講師を務めました。
2年連続での登壇となる「ワンヘルスフェスタ」の概要
当日は「大切なペットを守る準備は出来ていますか?」というテーマのもと、発災時にペットを守ることができるのは飼い主の平時の備えに他ならないという事実をお伝えしました。
継続的な啓発活動を通じて、地域社会に実効性のある防災意識を定着させていくことが、専門機関としての重要な役割です。
ワンヘルスの柱「適正飼養」とペット防災の密接な関係
ワンヘルスの理念を推進する上で、ペット防災は「適正飼養」の極めて重要な要素として位置づけられます。
ワンヘルスの6つの柱の一つに「人と動物との共生社会の実現」が掲げられており、それを達成するための具体的な施策が、終生飼養や不妊去勢手術を含む「適正飼養」の徹底だからです。
災害が頻発する日本において、平時からのしつけや健康管理が行き届いていなければ、避難所という特殊な共同生活の場で周囲の人々との共生は成り立ちません。
したがって、ペットの災害対策は有事の特別な行動ではなく、日常の適正飼養の延長線上にある基本事項として捉える必要があります。
行政および専門機関との連携による啓発活動の意義
ペット防災を社会インフラとして浸透させるためには、行政機関や獣医師会との強固な連携が不可欠です。個人の努力だけでは解決が困難な避難所の環境整備や医療支援など、公助・共助の枠組みが求められるためです。
今回のイベントでは、当法人のセミナー講演と並行して、北九州市動物愛護センター、北九州市危機管理課、北九州市獣医師会が協力し、ペット防災の啓発ブースを出展されていました。
内閣府の事例集においても評価されるように、官民が連携して市民にアプローチする体制の構築は非常に効果的です。各機関がそれぞれの専門領域から役割を果たすことで、地域全体の防災力は確実に向上します。
自治体の「動物愛護推進計画」における防災の位置づけ
現在、全国の自治体が策定する「動物愛護推進計画」において、ペットの災害対策は大きな柱の一つとなっています。日本国内では大規模な自然災害が毎年のように発生しており、地域住民の安全確保は急務です。
こうした有事の際、ペットに関する問題は、飼い主の避難遅れや避難所での衛生悪化など、速やかに人間の安全を脅かす問題へと波及します。
人と動物の安全が密接に関わり合っているという実態こそが、人と動物の健康を一体で守る「ワンヘルス」の考え方に通じる重要な視点です。
複数の自治体が「ワンヘルス推進宣言」を行うなど、人と動物の健康・安全を一体的に守る方針が明確化されています。
今回の会場となった北九州市をはじめ、行政が危機管理課と動物愛護センターを連携させて防災に取り組む姿勢は、その方針を具体的に体現するものです。
当法人は今後も、環境省のガイドラインや各自治体の計画に沿って、専門的な知見を積極的に提供してまいります。
熊本地震の教訓から学ぶ「飼い主にしかできないこと」
災害発生時、最終的に大切なペットの命を繋ぐことができるのは飼い主ご自身です。行政やボランティアの支援が現地に届くまでには時間を要し、公的な支援の枠組みから外れる個別的な状況も多発するためです。7年前の熊本地震の現場では、同行避難のためのクレートトレーニングの有無やワクチンの接種状況が、ペットと飼い主の安全を左右する決定的な要因となりました。我々は現場で直視した教訓を隠すことなく伝えることで、飼い主一人ひとりの自覚を高め、真に機能するペット防災の構築をサポートし続けます。
【実践的な知見に基づくセミナーのご案内】
NPO法人ペット防災ネットワークでは、実際の被災地支援で得た経験とその後の検証に基づき、現場で真に役立つ「実践的なセミナー」を提供しています。
自治体、飼い主、ボランティア、そして事業者の皆様、それぞれの立場に最適化したプログラムの詳細は、以下の案内ページよりご確認いただけます。
[自治体・飼い主・ボランティア・事業者向けセミナーの概要説明]
[これまでの開催実績・検証に基づく活動記録の一覧]
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