ペットと私の命を守る【警戒レベル別】避難行動ガイド｜ペット防災の基本

災害発生時、あなたと大切なペットの命を守るためには、国や自治体が出す避難情報の意味を正しく理解し、迅速に行動することが不可欠です。この記事では、5段階の「警戒レベル」について、特にペットと暮らす飼い主が取るべき行動に焦点を当てて解説します。

【ペット防災版】警戒レベルごとの避難行動ポイント

災害の危険度に応じて、警戒レベルは1から5へ上がります。それぞれの段階で、ペットと共に安全を確保するための行動を確認しましょう。

警戒レベル1・2：災害への心構えとペットの避難準備

状況： 今後、気象状況が悪化する可能性があり、注意が必要な段階です。（大雨・洪水注意報など）

ペットと取るべき行動：防災気象情報をこまめにチェックし、災害への心構えを高める。
ハザードマップで自宅周辺のリスク、避難場所、避難経路を再確認する。
ペット用の非常持ち出し袋の中身（フード、水、常備薬、トイレ用品など）に不足がないか最終チェックを行う。
ケージやキャリーバッグに慣れていない子は、入る練習をしておく。

警戒レベル3（高齢者等避難）：ペット連れは早めの避難開始を

状況： 災害発生の危険が高まっています。避難に時間がかかる人は避難を開始する段階です。

ペットと取るべき行動：ペット連れの避難は時間がかかるため、この段階で危険な場所（土砂災害警戒区域や浸水想定区域など）から避難を開始してください。
高齢者や障がいのある方、乳幼児のいるご家庭と同様に、早め早めの行動が命を守ります。
すぐに避難しない場合でも、いつでも家を出られる準備を完了させましょう。

警戒レベル4（避難指示）：ためらわずペットと共に安全な場所へ

状況： 災害発生の危険性が非常に高い、またはすでに対象地域で発生している可能性が高い状況です。

ペットと取るべき行動：対象地域の全員が、直ちにペットを連れて避難してください。
避難場所は指定避難所だけではありません。安全な親戚・知人宅、ペット同伴可能な宿泊施設なども選択肢です。
屋外への移動が危険な場合は、自宅の2階以上や崖・斜面から離れた部屋など、より安全な場所へ移動する「屋内安全確保」を徹底します。

警戒レベル5（緊急安全確保）：命を守る最善の行動を

状況： すでに災害が発生・切迫し、命の危険が目前にある状況です。安全な場所への避難がかえって危険な場合もあります。

ペットと取るべき行動：このレベルが発令されるのを待ってはいけません。警戒レベル4までに必ず避難を完了させましょう。
もしこの状況に陥ってしまったら、今いる場所よりも少しでも安全な場所（浸水しにくい上階、崖から離れた部屋など）へ直ちに移動し、命を守る最善の行動をとってください。

命を守る情報を逃さない！情報入手のポイント

避難情報は、防災行政無線、テレビ、ラジオ、自治体のホームページやSNS、防災アプリなど、様々な手段で発信されます。一つの手段に頼らず、複数の方法で情報を入手できるよう、日頃から準備しておきましょう。お住まいの自治体の公式LINEアカウントの登録もおすすめです。

ペット防災の要！家族とペットの「マイタイムライン」を作成しよう

「いつ」「誰が」「何をするか」を時系列で決めておく「マイタイムライン（個人の防災行動計画）」は、あなたとペットの命を守るための具体的な脚本です。

ペット連れのマイタイムラインに盛り込むこと：警戒レベルごとの具体的な行動
ペットを連れていく避難先のリスト（第一、第二候補…）
安全な避難経路の複数確認
ペット用避難グッズのチェックリスト
家族内での役割分担（誰がペットをキャリーに入れるか、誰が持ち出し袋を持つか等）
ハザードマップを確認し、家族構成やペットの種類・健康状態を考慮して作成しましょう。一度作って終わりではなく、定期的な見直しが重要です。

マイタイムライン作り方　外部リンク防災東京都防災ホームページ　https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/mytimeline/1006417.html

まとめ：正しい知識と事前の備えが、あなたとペットの命を守る

災害時に落ち着いて行動できるかどうかは、事前の備えにかかっています。警戒レベルの意味を正しく理解し、ご自身の地域のリスクを把握した上で、愛するペットと共に安全に避難するための具体的な計画を立てておくことが、何よりも重要なペット防災です。