ペット防災の第一歩「人とペットの災害対策ガイドライン」

「もしも今、大きな災害が起きたら…」 「うちの子は、どうなってしまうのだろう…」
災害は、時と場所を選ばず、私たちの平穏な日常を脅かします。 そんな時、かけがえのない家族であるペットの命と安全を守るためには、飼い主さん自身が災害時の「基本ルール」を事前に理解し、備えておくことが不可欠です。
その全ての基本となるのが、国(環境省)が定めた「人とペットの災害対策ガイドライン」です。
ガイドラインには何が書かれている?
このガイドラインは、あなたと愛するペットが共に困難を乗り越えるための、国が示す極めて重要な指針です。
ガイドラインの主な内容
- 普段からの備え: 日常生活の中で準備しておくべきこと、飼い主としての心構え。
- 同行避難の原則: 災害発生時に、ペットと共に安全に避難するための基本的な考え方とルール。
- 避難所での過ごし方: 他の避難者とのトラブルを避け、ペットの健康を守るための指針。
これらは、全ての飼い主さんが必ず知っておくべき、ペット防災の根幹をなす情報です。
最も大切なのは「我が家の場合」と考えること
しかし、このガイドラインの存在を知り、一度目を通すだけで満足してはいけません。 最も大切なのは、飼い主さん一人ひとりが、このガイドラインを「じぶんごと」として読み解き、主体的に備えることです。
なぜなら、ご家庭の状況はそれぞれ全く違うからです。
- ペットの種類、年齢、性格、持病の有無
- お住まいの地域の災害リスク(地震、水害など)
- 避難所のルールや受け入れ状況
ガイドラインに書かれているのは、あくまで一般的な原則です。 それを「我が家の場合はどうだろう?」「うちの子にとって本当に必要な備えは何か?」と、ご自身の状況に具体的に落とし込んで考え、準備を進めるプロセスこそが、真の防災力を高めるのです。
「知らなかった」では済まされない。それは飼い主の責任と愛情の証
「知らなかった」では済まされない事態を避け、いざという時に的確な判断と行動をとるために、このガイドラインを熟読し、内容を深く理解しておくことは、飼い主としての最低限の責任であり、愛情の証と言えるでしょう。
決して他人任せにせず、「誰かが教えてくれるだろう」と待つのでもありません。 自ら情報を求め、考え、行動すること。
大切なペットの命を守り、後悔しないためにも、この機会に必ず内容を精査し、あなたとペットのための「我が家の防災マニュアル」を作成するつもりで、災害への備えを万全なものにしておきましょう。
まずは、全ての基本となる国のガイドラインを読むことから、あなたのペット防災を始めてください。
環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002.html