
【活動報告】NHK報道 徳島県でのペット防災セミナー
はじめに:地域の防災を支える企業と共に、徳島でセミナーを開催
2025年6月10日、徳島市においてペット防災セミナーが開催され、その様子がNHK徳島放送局のニュースでも取り上げられました。
今回のセミナーは、当NPO法人のサポート企業でもある株式会社貴志商店様が主催してくださったものです。貴志商店様は、徳島市をはじめとした自治体と災害時のペット支援に関する協定を締結し、日頃から地域でのペット防災を力強く推進されています。
近年、全国的に災害が頻発する中で高まる飼い主様の防災意識に応える形で、今回のセミナーは企画されました。本記事では、セミナー当日の様子と、お伝えした重要なポイントについてご報告いたします。
セミナーで伝えた3つの重要ポイント
セミナーでは、災害時に飼い主とペットが直面するリアルな課題を想定し、具体的な対策について解説しました。
1. 「同行避難」は原則!しかし課題も
災害対策基本法が改定され、ペットとの「同行避難」は今や原則です。しかし、避難所にたどり着けば安心というわけではありません。他の避難者とのトラブルや、慣れない環境でのペットのストレスなど、多くの課題が存在します。まずは、この現実を知っていただくことが、防災の第一歩であるとお伝えしました。
2. 今日から始める「ケージ慣れ」と「備蓄」
いざという時にペットの安全な居場所を確保するため、普段からケージやキャリーバッグに慣れさせておくことの重要性を強調しました。災害時の興奮状態でもスムーズに入れるよう、日常的に安心できる場所として認識させることが大切です。 また、ライフラインの寸断に備え、最低でも5日分、できれば7日分以上のペットフードや水、常備薬、トイレ用品などの備蓄をお願いしました。
3. 避難所での共生を考える
避難所は共同生活の場です。動物が苦手な方やアレルギーを持つ方への配慮は不可欠です。そのためにも、ペットの健康状態がわかるもの(ワクチン証明書やカルテのコピー)や、ペットの写真(迷子になった際の捜索に有効)をすぐに持ち出せるように準備しておくことの必要性も解説しました。
参加者からの声:「改めて準備の大切さを実感」
セミナー後のアンケートやNHKのインタビューでは、参加された犬の飼い主様から「ケージに入るのを嫌がるので、災害時に備えて慣れさせておくことの重要性を改めて感じた」といった切実なご感想をいただきました。 このように、セミナーを通じて知識を得るだけでなく、ご自身の家庭での課題に気づき、具体的な行動に移すきっかけをご提供できたことを大変嬉しく思います。
まとめ:今後も地域と連携し「知る機会」を
災害はいつ、どこで起こるかわかりません。私たちNPO法人ペット防災ネットワークは、今回の徳島での開催をひとつのステップとし、今後も全国各地でセミナーや訓練を実施し、一人でも多くの飼い主様とペットが困難を乗り越えられるよう、防災知識の普及に努めてまいります。
このような貴重な機会を設けてくださった主催の株式会社貴志商店様、ご参加いただいた皆様、そして取材してくださったNHK徳島放送局の関係者の皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
NHKの報道はこちら https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20250610/8020023247.html