活動記録

主なペット防災イベント・セミナーの履歴

ペット防災セミナーで伝えたい、熊本地震の経験から学んだ「じぶんごと」の備えこれまでに行ってきた主なセミナー

これまで、日本全国各地でペットと飼い主さんのための防災セミナーを開催する機会を数多くいただいてきました。

これらのセミナーを通じて常に感じるのは、多くの飼い主さんにとって、災害はどこか遠い場所の出来事であり、「じぶんごと」として捉えるのが難しいという現実です。

私自身も、あの忘れられない熊本地震で被災し、長期にわたるペットとの同行避難支援に携わるまでは、災害への備えの本当の意味を理解できていなかったのかもしれません。

頭ではわかっていても、心の底から「自分の身に起こりうることだ」と認識し、具体的な行動に移すことの難しさを痛感していました。

しかし、災害はいつ、どこで、誰の身に起こるかわかりません。

そして、一度発生すれば、それまでの日常は一変します。熊本地震での過酷な避難生活、そしてペットを連れた飼い主さんたちの姿を目の当たりにした経験は、私の防災に対する意識を根底から揺るがしました。

長期化した避難所生活や仮設住宅での暮らしは、人間にとってもちろん厳しいものでしたが、言葉を話せないペットたちは、さらに大きなストレスと不安を抱えていたことでしょう。

飼い主さんたちは、自身の食料や水もままならない状況下で、愛するペットを守ろうと必死でした。その姿は、胸が締め付けられる思いでした。

しかし、そんな極限状態の中でも、飼い主さん同士が自然と助け合い、情報を共有し、励まし合う光景がありました。

時には、ボランティアである私のことまで気遣い、助けてくれることさえありました。

その温かさ、強さに触れるたび、人間の持つ底力と、ペットという存在が与えてくれる絆の深さを感じずにはいられませんでした。

ペットたちには何の罪もありません。彼らはただ、信頼する飼い主さんと一緒にいたいだけなのです。

災害という非日常の中で、飼い主さんたちは、それまでのペットとの向き合い方、関わり方を否応なく見つめ直すことになります。そして、日頃からのしつけ、健康管理、適切な登録といった「適正飼育」がいかに重要であるかを痛感するのです。「もっとこうしておけばよかった」「あの時、あれを備えていれば」という後悔の声を、私たちは何度耳にしたことでしょうか。

だからこそ、私は伝え続けたいのです。ペット防災セミナーという場を通じて、熊本地震で私たちが経験したリアルな現実を。

そこで得た教訓を。そして、「もう二度と同じ苦しみを誰にも味わってほしくない」という切なる願いを。

災害を「じぶんごと」として捉えなければ、本当の意味での備えは始まりません。

ペットのための防災用品を揃えること、避難場所や避難ルートを確認すること、ペットの情報をまとめたカードを用意すること。

そして何よりも、日頃からのペットとの生活の中でその命と真剣に向き合い、飼い主としての責任を果たすこと。

各地で開催されるペット防災セミナーは、その第一歩を踏み出す絶好の機会です。

専門家の話を聞き、他の飼い主さんと情報を交換し、具体的な備えについて学ぶことができます。私たちのセミナーでは、熊本地震の経験に基づいた具体的な事例や、すぐに実践できる防災対策、そして何よりも「命を守る」という覚悟の重要性をお伝えしています。

愛するペットを守れるのは、飼い主であるあなたしかいません。

災害は他人事ではない。

この言葉を胸に刻み、ぜひ一度、お近くで開催されるペット防災セミナーに足を運んでみてください。そして、あなたとあなたの大切な家族であるペットが、万が一の時にも共に困難を乗り越えられるよう、今日からできる「じぶんごと」の防災を始めていただければと切に願っています。

2016年度渋谷区防災フェスティバルにて同行避難報告会実施
2017年度東京コミュニケーションアート学校にて同行避難特別講義
2018年度　東京古民家くまから洞にてLWP主催「ペット同行避難セミナー」
2018年度福岡県うえらんから糸島ドッグラン「熊本地震から考える災害時の為に飼い主が出来る事」セミナー
2018年度神奈川県足柄上郡寄七つ星ドッグランにて飼い主さん向け「熊本震災セミナー」開催
2019年度沖縄県動物愛護の集い「災害時の飼い主の備え」
2019年度北九州市港湾空港局主催みなとドッグフェスタin門司港ペット防災セミナー
2022年度福岡県ワンヘルスパークペット防災セミナー
2023年度大分県九重町九州災害時動物救援センター「ここわんフェス」ペット防災セミナー
2023年度ワンヘルスフェスタ2023 ペット防災セミナー