1. HOME
  2. ペット防災ガイド
  3. 自分を守る
  4. ペット防災の「知識」を「経験」に変える。防災訓練に参加すべき本当の理由
自分を守る

Protect yourself

自分を守る

ペット防災の「知識」を「経験」に変える。防災訓練に参加すべき本当の理由

ペット防災の「知識」を「経験」に変える。防災訓練に参加すべき本当の理由

「うちは避難セットも用意しているし、避難先の場所も知っているから大丈夫」 そう考えている飼い主さんは少なくありません。しかし、いざ災害が起きたとき、その「知識」だけで愛犬・愛猫を守り切れるでしょうか。ペット防災において最も重要なのは、頭で分かっている状態(知識)を、実際に体が動く状態(経験)へアップデートすることです。今回は、なぜ今「防災訓練」への参加が必要なのか、その本当の理由と、飼い主としての意識の持ち方について深く掘り下げます。

知識だけでは守れない?災害時の「想定外」を減らすために

インターネットやパンフレットで得られる「ペット防災」の情報は、いわば「地図」のようなものです。地図があれば目的地は分かりますが、実際にそこへ歩いていくとき、道に迷わないか、段差でつまずかないか、あるいはペットがパニックを起こさないかは、歩いてみなければ分かりません。

災害時は、平常時では考えられないような心理状態に陥ります。
「いつもは大人しい子が、キャリーバッグに入ろうとしない」
「避難路が瓦礫で塞がっていて、遠回りを余儀なくされた」
「避難所に着いたものの、ペットの受付場所が分からず途方に暮れた」
こうした「想定外」を一つでも減らすために必要なのが、防災訓練を通じた「模擬体験」です。

ペット同行避難訓練に参加する3つの大きなメリット

「同行避難」とは、災害時に飼い主がペットと一緒に避難所まで逃げることを指します。訓練に参加することで、以下の3つの実感を伴う経験が得られます。

1. 移動ルートの「本当の難易度」が分かる
普段、散歩で歩き慣れている道でも、キャリーバッグを担ぎ、あるいはペットカートを押し、避難用品を背負って歩くと、景色は一変します。
「この坂道、荷物があるとこんなにきついのか」
「この細い路地、ブロック塀が倒れたら通れないな」 訓練を通じて、実際の避難ルートにあるリスクを肌で感じることができます。

2. ペットの「意外な反応」を事前に知る
家の中では落ち着いているペットも、大勢の人が集まる訓練会場では、過剰に吠えたり、震えて動けなくなったりすることがあります。 これは失敗ではなく、「貴重なデータ」です。「外ではおやつを食べないから、もっと嗜好性の高いフードを用意しよう」「布をかけて視界を遮れば落ち着くようだ」といった、自分の子に合わせた対策が見えてきます。

3. 地域に「顔見知り」のネットワークができる
避難所で最も助けになるのは、自治体の職員ではなく、隣にいる近隣住民です。 訓練に参加することで、「あそこの家はワンちゃんがいるんだな」「あの方は猫に詳しいんだな」という相互理解が生まれます。この「顔が見える関係」が、避難所生活におけるトラブルを未然に防ぎ、互助の精神(共助)へとつながります。

飼い主の意識向上がペット防災のスタートライン

ペット防災は、行政が整える「公助」だけでは成立しません。まずは飼い主自身が「自分のペットは自分で守る」という強い意識を持つこと、すなわち「自助」が第一歩となります。

「同行避難」は義務ではなく「権利を守るための準備」
誤解されがちですが、同行避難の推奨は「行政がすべて面倒を見てくれる」という意味ではありません。避難所という共同生活の場で、ペットと一緒に過ごす権利を維持するためには、飼い主が周囲への配慮(しつけや衛生管理)を徹底していることが前提となります。

防災訓練に参加するということは、「私は責任を持ってこの子を守ります」という意思表示であり、そのためのスキルを磨く場なのです。

防災訓練を「自分事」にするために
もし、お住まいの地域でペット同伴の訓練が開催されていない場合は、個人的に「セルフ訓練」を行うことも有効です。

避難用品を全部持って、ペットと一緒に避難所まで歩いてみる
避難所が開設された際のペット受け入れスペースを、事前に自治体のホームページで確認する(あるいは問い合わせる)
ケージの中で一晩過ごす練習をしてみる
こうした小さな積み重ねが、いざという時の「落ち着き」を生みます。

まとめ:今日から「経験」を積み始めよう

ペット防災の知識を「経験」に変えることは、愛する家族の命を救う確率を確実に高めます。 防災訓練は、完璧にこなすための場所ではありません。「何ができなかったか」を見つけ、本番に向けて対策を立てるための場所です。

まずは地域の防災訓練のスケジュールをチェックすることから始めてみませんか? あなたの一歩が、ペットとの明るい未来を守る確かな礎となります。

正しい知識を得るためのペット防災セミナーはこちら