「レベル3で避難」警戒レベル別の行動
災害時、飼い主であるあなたが無事でなければ大切な家族であるペットを守れません。今回は「警戒レベルに応じたペットの避難行動」について詳しく解説します。
災害発生時、あなたとペットの命を守るためには、国や自治体が出す避難情報の意味を正しく理解し、迅速に行動することが不可欠です。新たな防災気象情報は、従来の多岐にわたり分かりにくかった名称が整理され、市町村が発令する警戒レベルと名称が完全に一致するようになりました。
いつ、どのような避難行動をとるべきかが直感的に分かるよう設計されています。この記事では、5段階の警戒レベルについて、特にペットと暮らす飼い主が取るべき行動に焦点を当てて解説します。
警戒レベルとペット防災の基本
防災気象情報と警戒レベルの連動
災害の危険度に応じて、警戒レベルは1から5へ上がります。情報名と警戒レベルが連動した新しい区分に注意しながら、それぞれの段階でペットと共に安全を確保するための行動を確認します。過去の災害においては、避難情報の意味を正確に把握していなかったために逃げ遅れるケースが多数発生しています。環境省のガイドラインでも、災害時にはまず飼い主が無事でいることが重要であると明記されています。飼い主の安全が確保されて初めて、ペットの命を守る行動へと移れます。
人とペットの災害対策ガイドライン.pdf
同行避難の原則と飼い主の責任
ペットとの避難においては、同行避難は基本です。同行避難とは、ペットと共に移動を伴う避難行動をすることを指し、避難所等において飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではありません。熊本地震の際にも、ペットを置いて避難し、後から自宅に戻って二次災害の危険にさらされる事例が報告されています。同行避難を安全に完了させるためには、警戒レベルに応じた早め早めの行動が求められます。
警戒レベル別のペット避難アクション
レベル1・2:災害への心構えとペットの避難準備
警戒レベル1や2は、今後気象状況が悪化する可能性があり、注意が必要な段階です。レベル1は早期注意情報、レベル2は大雨・洪水注意報などが該当します。
情報の確認とハザードマップのチェック: 防災気象情報をこまめにチェックし、災害への心構えを高めます。ハザードマップで自宅周辺のリスク、避難場所、避難経路を再確認します。
非常持ち出し袋の最終チェック: ペット用の非常持ち出し袋の中身に不足がないか最終チェックを行います。フードや水は少なくとも5日分、できれば7日分以上を用意しておきます。
クレートトレーニングの実践: ケージやキャリーバッグに慣れていない子は、入る練習をしておきます。避難所でのペットの飼養においては、ケージやキャリーバッグに慣れていることが不可欠です。
レベル3:ペット連れは早めの避難開始を
警戒レベル3は、災害発生の危険が高まっている状態です。大雨警報(高齢者等避難)や洪水警報(高齢者等避難)として発表されます。避難に時間がかかる人は避難を開始する段階です。
早期の避難開始: ペット連れの避難は時間がかかるため、この段階で土砂災害警戒区域や浸水想定区域などの危険な場所から避難を開始してください。
避難準備の完了: 高齢者や障がいのある方、乳幼児のいるご家庭と同様に、早めの行動が命を守ります。すぐに避難しない場合でも、いつでも家を出られる準備を完了させます。
レベル4:ためらわずペットと共に安全な場所へ
警戒レベル4は、災害発生の危険性が非常に高い、またはすでに対象地域で発生している可能性が高い状況です。土砂災害危険警報などの名称で発表されます。
直ちに行う同行避難: この情報が発表された場合、危険な場所から対象地域の全員が直ちにペットを連れて避難します。
多様な避難先の選択: 避難場所は指定避難所だけではありません。安全な親戚・知人宅、ペット同伴可能な宿泊施設なども有効な選択肢です。
屋内安全確保の徹底: 屋外への移動が危険な場合は、自宅の2階以上や崖・斜面から離れた部屋など、より安全な場所へ移動する屋内安全確保を徹底します。
レベル5:命を守る最善の行動を
警戒レベル5は、数十年に一度の大雨など、すでに災害が発生しているか、それに迫っている状況を示す最上位の特別警報です。安全な場所への避難がかえって危険な場合もあります。
事前の避難完了: このレベルが発令されるのを待ってはいけません。警戒レベル4までに必ず同行避難を完了させます。
安全な場所への垂直避難: もしこの状況に陥ってしまったら、今いる場所よりも少しでも安全な場所(浸水しにくい上階、崖から離れた部屋など)へ直ちに移動し、命を守る最善の行動をとります。
正確な情報収集とマイタイムラインの構築
命を守る情報を逃さないポイント
避難情報は、防災行政無線、テレビ、ラジオ、自治体のホームページやSNS、防災アプリなど、様々な手段で発信されます。気象庁が発表する防災気象情報と市町村が出す避難情報のタイミングや意味合いが一致したことで、より迷わず避難判断ができるようになっています。一つの手段に頼らず、複数の方法で情報を入手できるよう日頃から準備を整えます。お住まいの自治体の公式LINEアカウントの登録なども有効な手段です。能登半島地震においては、インターネットを閲覧できない高齢者などへの情報伝達が課題となりました。家族や近隣住民と声を掛け合い、正確な情報を共有する体制を築きます。
家族とペットのマイタイムラインを作成
いつ、誰が、何をするかを時系列で決めておくマイタイムライン(個人の防災行動計画)の作成は、あなたとペットの命を守るための具体的な行動指針となります。
警戒レベルごとの行動設定: 新しい1から5の気象情報に応じた具体的な行動を明記します。
避難先のリストアップ: ペットを連れていく避難先のリストを第一候補、第二候補と複数用意します。
避難経路の確認: 安全な避難経路を複数確認し、実際に歩いて危険箇所を把握します。
避難グッズのリスト化: ペット用避難グッズのチェックリストを作成し、定期的に消費期限を見直します。
家族内の役割分担: 誰がペットをキャリーに入れるか、誰が持ち出し袋を持つかなど、家族内での役割を明確に定めます。
ハザードマップを確認し、家族構成やペットの種類、健康状態を考慮してマイタイムラインを作成します。一度作って終わりではなく、定期的な見直しと更新を繰り返します。
まとめ
災害時に落ち着いて行動できるかどうかは、平時からの事前の備えにかかっています。
新しい防災気象情報の体系により、警報や注意報にレベルが明記され、どのタイミングで避難すべきかが明確になりました。
警戒レベルの意味を正しく理解し、ご自身の地域のリスクを把握した上で、愛するペットと共に安全に同行避難するための具体的な計画を立てておくことが、何よりも重要なペット防災の取り組みです。
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災害はいつどこで起きるかわかりません。今日からできる最初のアクションを一緒に起こしていきましょう。
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